なんでだろう?
最近、わたしの彼氏が拗ねています…。
子供な彼氏
わたしの彼氏は、あの有名な立海テニス部レギュラーの
仁王 雅治。
なぜだか最近、妙に機嫌が悪くて
理由を聞いても、言ってくれない…。
「雅治…。黙ってちゃ、分かんないよ。わたし、何かした?」
と、何度も聞いてみる。しかし…
「が、悪いんじゃ……」
と言って、また拗ねる。
これが2、3日も続くものだから…すごく困っている。
親友に、心あたりがあるか聞いてみたけれど…
「さあ?なんでかしら?この際、ちょっと距離でも置いてみれば?」
と言われてしまった…。
違う友達には「は仁王君を、甘やかし過ぎ!」とまで
言われてしまった……。
甘やかす…と言うより、向こうが甘えて来るんだけど…。
「はあ………」
考えている内に、なんだか疲れてきたわたしは、
授業をサボり、屋上へと向かった。
屋上へと向かう、僅かな時間でも、
彼氏の事を考えてしまう自分が、なんだか可笑しく思えた…。
ガチャ
扉を開けると、目の前の空間には誰も居ない…。
とても広い、その空間には、風が心地良く吹いていた。
貯水タンクの近くに座り、また彼の事を考える。
「わたしが悪い……かぁ…」
彼に言われた言葉が、頭の中で繰り替えされる。
彼が不機嫌な顔をしているのを見ると、正、辛い。
しかも、原因が自分だとなれば、なお更辛い…。
「あ〜もう!!!分かんない〜!!!」
大声を出して、少し暴れてみる。
かと言って、雅治が拗ねている原因は分からないけれど…。
空を見ている内に、なんだか眠たくなってきて…、
わたしはゆっくりと、目を閉じた。
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音に、目を覚まされる。
まだ半分しか開いていない目で、辺りを見まわす。
すると、自分の横には………
「雅…治?」
「………………」
其処には紛れもない、拗ねているはずのわたしの彼氏が
寝そべっていた…。
見た所、熟睡している。
起こすのもなんなので、起こさないように
ゆっくりと腰を上げようとした。
がしっ!
「!?」
しかし、それは彼氏の行動によって阻止された。
腕を掴まれ、再び元の位置へ。
少し頭を打ってしまった…。
「(起きてるの?)」
不信に思い、頬をつねってみる。
だが、起きているようには見えない。
そういえば、寝顔を見るのは初めてかな…。
いつも、わたしの方が先に寝るし…。
いつもクールな彼の寝顔は、なんだか幼く見えて
かわいい、とか思ったり…。
「なんか幸せ…」
青い澄んだ空を見上げて、呟いてみる。
ここの所、雅治がずっと拗ねてたから、
なんだか懐かしい感じ…。
「(あ〜もう!なんで拗ねてんのかな〜!!!)」
雅治が起きないよう、心の中で暴れる。
隣りをふと見ると、無邪気な彼氏の寝顔。
なんとなく、観察してみる。
「(髪、綺麗だなぁ〜)」
正、雅治は女のわたしなんかよりも
ずっと綺麗だ。
ちょっとだけ嫉妬して、髪にさわってみた。
「ん…」
ちょうどその時、彼は目を覚ました。
素早く手を引っ込める。
なんて、タイミングなんだ…。と、少し恨んだ。
「ぐ、グッモーニング!雅治!」(汗
「おお…、グッモーニング…。じゃないきに」
おや、なんか不機嫌じゃない?この子。
眉間に皺なんかよせて…、なんかヤバくない?
すると、彼は2、3度瞬きして、
「こんな所で、昼寝して……どういうつもりじゃ?」
「ど、どういうつもりと、言われましても…」
「お前の事、考えてたんだよ!」と、言えるはずもなく、
睨んできたので、目をそらした。
「無防備に寝なさんな…」
「はあ?」
そういうと、雅治は思いっきり抱き着いてきた。
「ちょ、雅治!一体、何!?」
苦しかったので、彼の腕をはがそうと抵抗。
しかし、ビクともしない。
「この前……」
「えっ!?」
「お前さん…、3組の奴に告られとった…。」
あー、原因はソレか…。
そいういえば、その事、雅治には何も言わなかったけ…。
原因が分かったのだから、もう、迷わない。
「ごめんね、雅治。あれなら、ちゃんと断ったよ。
わたしには、雅治が居るからって」
そういうと、彼はご機嫌な顔をして、
「好いとうよw」
と一言言って、わたしの額にキスをした。
その日、雅治があまりにもご機嫌だったため
テニス部の皆は、少し怖がっていた……。
そう、わたしの彼氏は…
ご機嫌な彼氏
おわり
あとがき
は〜い!におちゃん、大量発生中!
仁王は案外、ヤキモチやきかな〜?とか、妄想して出来あがった
産物です。(変態じゃ!!!by 仁王)
でも、そうだったら、可愛いですよねぇ〜w
カッコイイ!可愛い!素敵!もう、最高じゃないですかぁ〜!!!
仁王、マジでLOV(強制終了)