vv」
「………あんだよ…?」
 
 
 
 
詐欺師にご用心
 
 
 
 
朝から騒がしいと思っていると、親友のがこちらへ駆けて来た。
 
「問題!今日は何の日でしょう?」
「…はあ……。私の親愛なる友、さんのお誕生日です……」
「ピンポーン!さぁすが!で…お願いがあるんですけど……」
 
なんでだろう…、いやぁ〜な予感がする…。
 
「…わたしの彼氏は?」
「……立海大テニス部、部長の(魔王こと)幸村精市様です…」
「当たり!でね!精市くんが、今日は部活休んでまでデートに誘ってくれたの!!!」
「ふぅーん…。よかったじゃん。それで?」
「で、精市くんの代わりは、真田くんがしてくれるんだけど…
わたしがいなかったら、けっこうマネの仕事が追いつかなくてさ。
だから、お願い!代わりにやって?」
 
 
 
 
 
 
予想的中
 
 
 
 
「…たしか、って…」
「うん!レギュラー専属だよ!」
 
 
 
すごい重要なことを、さらりと言う
実を言うとテニス部レギュラー達は、すっごい個性的で人気がある。(一部を除く)
チビで大食いの赤毛、ハーフで臆病者のハゲ、キャップをかぶっているくせにまったく中学生に見えないオヤジ、光の無い所でも逆光で目が見えない紳士、
目が赤くなる二年のワカメヘアー、の彼氏の腹黒大魔王、そして……
 
「何?今日はがマネの仕事してくれるん?」
 
不本意ながら、わたしの後ろに立っている不良銀髪狼(、命名)こと、
 
「じゃ、俺の世話もしてくれなv」(にっこり
 
仁王雅治!こいつが一番、忌々(いまいま)しい!
 
「はあ?誰があんたの世話なんかするかよ!」
「ダメぜよ、。マネになるからには、俺の世話もせんとな」(にっこり
「ふざけるな!あんたの場合はマネージャーじゃなくて、
奴隷にする気でしょうが!!!」
「………プリッ」
「誤魔化すなああああ!!!!」
 
図星だ!絶対、図星だ!!!
 
、悪いけどマネの件は断らして…「ダメだよ」」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「へ?」
 
ダメ?もしかして、わたしの方が断られた?
 
「ちょ、どーして?!」
 
すると、の周りから黒いオーラのようなものが出始めた。
 
「ふーん……。じゃあは、わたしと精市くんの楽しいデートを
邪魔するんだ……。へぇ〜…」
 
……忘れてた…。そーいやこいつも、すげぇ腹黒なんだっけ…。(汗
ってか、さすがのわたしも恐い……。
 
「イエイエ、そんな…、楽しんできて下さいませ…」
 
 
 
 
 
 
 
 
負けた。(オーラに…)
 
「やったあー!!!、大好き!」
 
大好きなら、他の人に頼んで下さい………。(涙
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
* * * * * * * * * * *
 
「……はあ…」
 
とうとう放課後。
は、とっくに出かけてしまった。
とりあえず、テニスコート行くか…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
と、いうわけで、やって来ましたテニスコート。
もう皆、練習を始めてたりする。
ってゆうか、わたしは何をすればいいんだ?
 
「おー、一応来たみたいじゃの」
「ゲッ!!!!!」
 
この声は………
 
「仁王雅治!!!」
「ゲッ!!!!!とは…、酷い言われようだのぅ…」
「うわっ、やめろ!不気味!落ちこむな!!!」
「………本気で落ちこんでいい?」
 
あれ?言いすぎたか…?
 
「それより、わたしは何をすればいいんだ?」
「……マネの仕事?」
「…殴るよ?」
「あー、すまんすまん。とりあえず、タオル持って来てくれんか?」
「なんで?」
「俺が汗かいたから。ついでに、タオルは部室」
「あんたのために動きたくなんかないけど……取りに行ってあげる」
「はいはい…、ありがとさん」
 
仕方無く、わたしは部室にタオルを取りに行くことにした。
もちろん、他の奴らの分も。
 
 
 
 
 
 
 
「さぁ〜て…。うまい具合にかかってくれるかのぅ……」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ガチャ
 
「……入るよ〜」
 
中には誰もいなかった。
なんか、誰もいないというのも不気味なので、
とっととタオルを持って出ようと思った。
 
「えーと…。タオルは、っと……」
 
部室全体を見渡してみた。
しかし、一枚も見当たらず、籠のような物も無かった。
 
「ちょっと…。タオルなんか、ないじゃない…。」
「その通りぜよ」
 
 
 
 
 
 
 
えーっと……、なんか幻聴みたいなのが聞こえたような…。
 
「幻聴なんかじゃ、無いぜよ」
「………これは、どーゆうことかな?仁王くん?」
 
気付いてみたら、後ろには仁王が立っていて、
しかもなんか、抱きつかれてる訳で……。
 
「どーゆうこと、って……。別に」
「……これは、「騙された!」って、ことですか?」
「ちゅーことになるのかのぅ」
 
おいおいおいおい!ちぃーとばかし無責任なんじゃないの?
 
「ところで…、いつになったら、放してくれるんですか?」
「うーん…。どうしようかのぅ…」
「おいコラ!いい加減にしろよ!クソ詐欺師!」
「…………ほぅ…」
 
言った瞬間、腕の力が強まった。
 
「んっ!…く……苦し……!」
「今はおまえさんが、ピンチなんじゃけど…」
「ご、ごめん!ごめん!マジごめん!だから、もう少し力を弱めていただけませんか?!」
「…ちゃぁ〜んと、俺の世話もするか?」
「します!します!なんでもします!」
「……あと……」
「なに?!早く言……って!」
「付きおうてくれん?」
「わかった!わかった!いいから、早く!……ぷはぁ!」
 
や、やっと解放された…。
 
「今言うたこと、守りんしゃいよ?」
「……?言ったこと?」
 
なんか約束したっけ?(オイ
 
「じゃあ、早速……」
「はぁ?あんた何言って……、んんっ!?」
 
何が起きて、どうなったのか、全くわからなかった。
理解できたのは、唇が離れてから。
 
「……っ!な、なにすんの!////」
「何って…。彼氏の特権をフル活用しただけぜよ」
「〜〜〜〜〜!(怒)」
「あれ?もしかして、怒ちょる?」
「あったりまえだぁぁぁぁ!!!!!」(怒
 
 
 
 
 
騙すことは、いけないこと。
だけど、騙されることも必要なのかもしれない。
そうして、幸せになる人もいるのかもしれないから。
でも、毎日は勘弁…。……やっぱり…
 
 
 
 
詐欺師にご用心
 
おわり
 
 
 
 
 
 
 
あとがき
 
仁王ドリ完成!
がんばって、甘くしてみました!いかがだったでしょう?
ギャグは外せなくて、すいません…。(汗