はい!今日は立海の有名人、丸井 ブン太君の誕生日です!
そして彼女のわたしが、ちょっとしたドッキリを企画してみました☆





幸せは後から





4月20日。俺の誕生日だ。

この日は何故か、足取りが重くなる…。

だって、学校に行けば、地獄が待っているだから…。



「はぁ〜…。プレゼント地獄なんてもう、まっぴらだぜぃ…」



溜め息を吐きながら、ゆっくりと歩く。

毎年毎年、鬱陶しい程のプレゼントに、俺はうんざりしていた。

だが、今年は一つだけ楽しみな事がある。それは…



「あ、おはよう!ブンちゃん!!!」

!」



それは、去年の冬頃彼女になった、 からのプレゼント。

長年の片思いが実って、本当にあの時は嬉しかった。

は小走りでこちらに駆け寄ってきた。



「なんか、春だっていうのにちょっと寒いね…」

「だな。早く温かくなっちまえば良いのによ…」

「そだね…。あ、聞いて!昨日ね…!」



昨日あった面白いテレビの話を楽しそうにする、

あれ?一向に俺の誕生日の話題が出ないんですけど?

もしかして知らない…訳ないよな。一ヶ月前くらいに聞かれた気がするし…。

もしかして…忘れてる?



「な、なぁ…。今日、何の日か知ってるか?」

「えっ、今日…?ん〜っと…あ、わかった!」

「!お、分かったか!?」



だよな、忘れるわけないよな。



「ゴミの日だっ!!!あ、どーしよ!忘れてたよ!!!」

「ごっ……!」



ゴミの日!?俺の誕生日って、ゴミの日に負けたのか…?

やばっ…涙でそう…。



「ど、どうしたのブンちゃん!?ち、違ってた!?」

「いや…合ってる…。だよな、今日は確かにゴミの日だよな…」



確かに間違ってはいない。でも…でも…!!!



「わぁ〜い!正解だ!やったね☆」

「おーめでと〜…」



本来は俺が言われるべき言葉なのに…。

無邪気に喜んでいるに、少しばかり怒りを覚えた…。



「さ、元気に学校に行こう!!!」

「おー…」



ま、学校に行けば嫌だけど、女共がプレゼントを渡しにくる…。

それを見ればだって、気がつくだろぃ…。













































「あ…あれ……?」

「今日も平和だね、ブンちゃん!」



学校に到着した俺は、唖然とした。

毎年毎年、鬱陶しいくらいプレゼントを渡しに群がってた女共が

一人も来ない…。

これじゃ、に気付かれねぇじゃねぇかっ!!!



「ん?どったの、ブンちゃん?」

「え、あ、いや何でも…」



もしかして、が彼女になったから

諦めてプレゼントなんか渡しに来なくなったのか…?

うわっ…最悪…・。



「さぁて、今日も一日がんばろー!!!」

「うぃ〜す…」



ま、まだ一日始まったばっかだしな…。













































「では、今日の授業はここまで!」



う そ だ ろ ?



結局、朝から今まで、一人として俺の誕生日を祝ってくれなかった。

仁王に会っても、普通にしてるし…。

柳や幸村、ジャッカルにまで、祝ってもらえなかった…。

赤也や真田なんか、まるで俺を避けてるみたいだ…。

そして…にまで…。

くそっ!何がどうなってんだよっ!!!



「はぁ…部活行こ…」



もしかしたら、今日は20日じゃないのかも知れない…。

教室のカレンダーも何故か無くなってるし

そういえば、誰にも日にちなんて聞かなかった…。

俺の勘違いなのかなぁ…。

俺は重い足取りで、部室へと向かった。













































部室のドアの前まで来た。

何故だか今日は、やる気が起きない。

少しためらいながらも、ゆっくりとドアを開けた。

すると…



















パーン パーン!!!



「!!??」

「「「「「ブン太!誕生日、おめでとう!!!」」」」」



いきなり響いたクラッカーの音。

そして、笑顔で俺を迎えるとレギュラー陣。

何故か紙ふぶきをかけられ、俺はそれを払う事もわすれて

只、一人唖然としていた。



「ブンちゃぁ〜ん?起きてる〜?」

「あ、…?コレ、どゆこと?」

「見て分からない?ブンちゃんの誕生日会だよ!」

「え、今日って20日?」

「なに言っとんじゃ。4月20日、お前さんの誕生日じゃろ?」

「フフ…流石に朝、女の子達が来なかったのは、驚いたかな?」

「じゃ、アレもしかして…」

「そ、ちょっと前に皆に呼び掛けて、ドッキリに協力して頂きました〜vv」

「多分、明日辺りに嫌なほど来るよ」



はは…まさか学校中に協力させるとは…。

俺はやっと紙ふぶきを払い、喜びを感じた。



「全く…真田と赤也のせいでバレないかと冷や冷やしたよ…」

「なっ!ちゃんといつも通り、振舞っただろう!」

「そうっすよ、部長!実際、バレなかったじゃないっすか!」

「避けとるように見えたんは、俺だけかのぅ…?」

「いや、俺もそう見えた」

「わたしも〜」



やっぱ、この二人が避けてるように見えたのは

俺だけじゃなかったんだ…。



「ま、その話は置いといて…ブンちゃん!こっち座って!」

「お、おう!」



ケーキの置いてある机の方に引っ張られる。

席に着くと、が笑顔でケーキを切って持ってきてくれた。



「はい、ブンちゃん!あ〜んvv」

「な、!?////」



ものすごい笑顔でケーキを口元まで持ってくる

他の奴らからの殺気を多少感じながらも、誕生日なので

素直にしたがっておくことにした。



「んじゃぁ…あーん」

「どう?おいしい?」



ふんわりと甘い味が口一杯に広がる。

文句なしに美味かった。



「おう!めちゃくちゃ美味いぜぃ!」

「良かった〜vvそれ、わたしが作ったんだよ!?」

「え、がっ!?」



正直、の手料理を食べるのは、これが初めてだ…。

あー…すっげぇ幸せvv



「誕生会終わったら、俺の家直行なvv」

「はぇ?」



俺はの耳元でそう囁いて、からケーキをたくさん食べさせてもらった。

プレゼントも皆から貰って、すごく楽しかった。

そして、その誕生日会が終わって、と一緒に家に直行。

ま、その後は……な?





Happy Birthday ブン太!





おわり




あとがき(言い訳)


えー…これでも一応、ブン太の誕生日夢です!

一日遅れだけど…ブン太!はっぴーばーすでー!!!