「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
「………」





トリップライフ  第5話〜お隣さん〜





約30分程遅刻してきた赤也は

あの後、ゆっきーに部室まで連行され

10分後くらいに帰ってきたのだが…





















「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」





「ねぇ、ゆっきー…赤也に何したの?」



さっきから「ごめんなさい」と言い続け

半泣きになりながら、罰としてグラウンドをひたすら走らされていた…。

外傷は無いものの…一体何をすれば中2の男の子が、こんなになるのだろう…。



「えっ、別に何も」(にこっ

「(うっそだぁ〜)」



そう言って微笑んだゆっきーの笑顔は

とても黒かった…。

赤也ドンマイ!!!































「よし!今日の練習はここまで!」



ゆっきーがそう言うと、部員達は片付けを始めた。

一応、わたしも手伝っておくことにする。



「お前、本当に別世界から来たのかよ?
あ、俺ジャッカル 桑原。よろしくな」

「(知ってるよ)うん!よろしくね、ジャッカル!!」

「確かに見た事のない、制服だな…。
(知ってるとは思うが)俺は柳 蓮ニだ。よろしく」

「よろすぃくね!柳!!!」

「ふむ…まぁ、今の所は信じておくことにしよう…。
俺は真田 弦一郎だ」

「あー…適度によろしくね、おっさん」

「おっさんでは無いと言っているだろう!!!」

「(やっぱ、おっさんに見えるんだ…)
俺、切原 赤也っていいます!よろしくっす!!!」

「あ、うん!宜しくね、赤也vv(立ち直り早いなぁ〜…)」



こうして、立海メンバーと知り合いになったわたしは

片付けの後、ゆっきーの知り合いのマンションへと向かった。































「ねぇ、ゆっきー…まだ?」

「もうすぐだよ。ほら、あのマンション」



ゆっきーが指差した方を見ると、

新しいとも言えないが、古いとも言えないマンションが建っていた。

そこそこ大きさはある…。



「えっと…確か一階の……あった」



マンションまでやってきたわたし達は

ゆっきーの知り合いの所へと向かった。

ピンポーンとチャイムを鳴らすと、ガチャっと扉の開く音がした。

そして、一人のおばさんが出てきた。



「あら、精市君!」

「こんにちは、叔母さん。ちょっと、このマンションに住まわせたい子がいるんだけど…」

「こ、こんにちはぁ〜…」



あいさつをしなくては!と思い、ひょこっと顔を出す。



「実はちょっとした事情で、一人暮らしする事になったんだけど…。
今、部屋空いてるかな?」

「まだ若いのに、大変ね…。部屋なら空いてるわよ。
早速、今日から住んでみる?」

「は、はい!ありがとうございます!!!」



こ、こんなに上手く事が運んでいいのだろうか…?

その後、わたしは手続きを済ませ、早速今日からこのマンションに住むこととなった。
























ガチャ



「ここが021号室。あなたの部屋よ」

「うわぁ…」



けっこうな広さのある部屋だった。

とても綺麗で片付いている。一人暮らしにはもってこいの場所だ…。



「で、これが鍵よ。また何かあったら言ってね」

「はい!ありがとうございました!」



わたしは鍵を受け取り、ゆっきーの叔母さんにお礼を言った。



「じゃあね、さん。明日も部活の方に来てくれる?」

「うん!分かった!ありがとね、ゆっきー!!!」



このマンションを紹介してくれたゆっきーにも、お礼を言い

わたしはこのマンションに住む事になった…。

よし!これから、一人暮らしを楽しむぞっ!!!

って…ん?そういえば…



「家賃てどうすればいいの…?」(汗



よく考えてみれば、お金なんて持ってきてない!

ど、どうしよう!!!



悩んでいると、ポケットに何か入っている感触がした。

不思議に思い、取り出してみる。すると…



「よ、預金通帳…?」



わたしの名前が書かれた預金通帳が入っていた。

あと、判子…。

怪しいと思いながらも、金額を見てみると…



「なっ………!」



そこにはゆうに一年間は生活できる程の金額が記されていた。

と、トリップってこんな事も起こるの…?

とりあえず、お金に困らないという面で安心する。

あ、そうだ!



「マンションに越してきたんだから、隣りの部屋の人にあいさつに行かないと♪」



一戸建てに住んでいたわたしは、ちょっぴり近所付き合いというのを楽しみにしていた。

マンションだから、近いしねvv



早速、隣りの020号室の人の所へあいさつに行くことにした。

022号室は使っていないらしい。



ピンポーン♪



チャイムを鳴らして、いざ対面!

うわぁ…何かドキドキする////どんな人かな?



ガチャ



「こんにちは!今日から隣りの021号室に住む事になった
 っていう者なんで…す……が………」












思わず言葉が出なくなる。驚きのあまり目を見開いた。

わたしの隣りの部屋の人。それは……









「おっ、。このマンションに住む事にしたんか?」









仁王――――!!!???



そう、出てきたのは銀髪の学生さん…。

目を疑ったが、あきらかに仁王だった…。



まさか、仁王がこのマンションに住んでたなんて…。



「な、なんで、仁王が…」

「俺も一人暮らしなんでの。幸村の紹介で、このマンションにした」



全ての黒幕はゆっきーか…。

ま、あの仁王とお隣さんvvめちゃくちゃハッピーじゃないの!!!////

ゆっきー!ありがとぉぉぉお!!!!!



「ま、困った事があれば言いんしゃい。出きることなら、助けてやるぜよ」

「ま、マジで!?仁王、ありがとー!!!////」



こうして、わたしは仁王の隣りの部屋に住む事になった。

ありがとう!神様!!!(もとい、ゆっきー!!!)





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あとがき


つっこみ所満載の第5話!!!

特に預金通帳についての苦情がきそうなんだけど…

ま、その辺はスルーしちゃって下さいvv

ギャグ少な目になってしまった…。もっと頑張らねばっ!!!